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@オートメーション・バグ

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2020年、減り続ける子供の数をなんとかくい止めようと
政府がある政策に乗り出した。
至れり尽くせりの中にちょっとしたミスが起こった
少しおもしろおかしく書いたショート・ショートです。



「オートメーション・バグ」



時は2020年、人口の減少によって人手が足りずにどこもかしこもオートメーション、すなわちコンピュータによる管理が行われるのが当たり前の世の中になっていた。

そんな時代、政府は将来における少子化対策の一環として「2人子政策」を推進していた。
もちろん子供の数がそれよりも多いに超したことはないのだが、とりわけ2人以上子供のいる家庭は特別優遇されるような社会の仕組みになっていた。

ある日、その政策に乗った子供の多い家族の中から抽選で「豪華ホテル」に招待!!タダで泊まれるという特典が与えられる事になった。政府として考えに考えた末の最終的な政策のようで、「産めよ~増やせよ~」の掛け声のもと、莫大な資金を投じたのだろう。まあ、こういう事でもなけりゃだれも好きこのんで出産などしやしない・・・このご時世、子供を持たない家庭の方が多いのだから

       *    *    *     *

「おとうさん!!おとうさん!!たいへんよーー」

今では、こんな風に”お父さん”なんて呼ぶ家庭は少なくなったのだが伊藤家では、昔ながらの呼び方で呼んでいた。

「なんだよ・・・朝っぱらから、今日はせっかくの休みだというのに」

やや不機嫌そうに敬一は、布団から体を起こした。政府が、子育て推進政策を始めてから、伊藤家のように子供が2人以上居る家庭には優先的に休みが取れるのだった。
そのかわり子供たちをどこかへ遊びにつれて行かなければならないと言う罰則?付きだった。

「やれやれ、休みだというのにゆっくり寝ることもできやしない」
ぶつぶつ呟きながら、妻から渡された封筒の裏を返すと「政府少子化防止団体」とあった。

「また何かの政策発表か?お偉いさんの考えることはよくわからん」

そうつぶやいて中身をみると、そこにはやたら派手なゴールデンカードと、たいそうな文面が同封されていた。

----------------------------------
日本政府を支える親愛なるみなさまへ
本日封書をもちまして、ここにお送り致しましたものは日頃の子育ての大変さを軽減させていただくように、政府が建築致しました「豪華ホテル」の宿泊権利でございます。この宿泊施設は子供と大人のための実にすばらしいホテルでありまして、特別に我が政府の政策を支持していただけるご家庭にのみ無料にて発送させていただいております。

この権利は当ホテルのみ期限無しとさせて頂き、いつ何時でもご利用して頂ける仕様となっております。ここにそのゴールデンカードと案内のパンフレットを同封させて頂きます。

是非ともご家族揃っておいでくださいませ。
----------------------------------

封書をあけてみると確かに立派なホテルのようだった、しかも完全オートメーション化が施してあるらしく現代でもっとも進んだ施設のようであった。妻が朝から叫んだのも無理はあるまい・・・

子供たちは私が文面を読み終えるやいなや、せっつくように私にまとわりついて口々にこう言った

「おとうさん、いこうよーー、ねーー今からいこうよー」

「明日から特別休暇とろうよー、学校もお休みにしてもらうからさー」

確かに私たちは世間的に優遇されている家族で、長期の休みだろうが即、許可も出る(会社としては大変なんだろうが・・・)子供と休みを取って何処かに行く!なんて事は日常茶飯事でもあった。妻もこういう時だけは「この政府の政策にのってよかったわねー」などという。

思い立ったらすぐ・・・ってことで、すぐさま1週間ほどの休暇届けと学校の休学届をインターネット経由で会社と、学校にメールし、出かける準備にはいった。

ホテルの玄関に着くと、同じように封書をもらった家族連れが全国から殺到しロビーせましとひしめいていた。
ただ他と違ったのはホテルに従業員がどこにも見あたらないことだった。そのかわり小さなカートのような乗り物がいきなり目の前にやってきておもむろに私たち家族に挨拶したのだ。

大きさで言うなら横70センチ、長さ1メートルにも満たない乗り物だ、正面にはパネルがあって、声はそこから聞こえてくる。
時折、パネルの周りがキラキラときらめいて、瞬きをしているようでもある。タイヤはなく、何かの反重力装置を使って移動しているようだ。静かにいくつものカートがロビーを行き来している。

早速音声パネルから高めの機械音がきこえた。音声は合成らしい・・

「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。さあ、わたくしR33にお乗りくださいませ。あ、家族の方は私のアトに控えているR25カートと、その部下が御案内致します。」そう言うと家族用のカートがガチャリと連結された。縦に長細い繋がりができた。

なんだか、昔懐かしのお猿の電車のようだな・・・

敬一は落ち着かない様子で言われるままに腰をしずめた。子供たちには受けがいいらしく後ろで「キャッキャ、キャッキャ」とはしゃいでいる。

コンピューターがカートをすべて管理しているらしくホテル内での移動はすべて彼らに任されていた。フロントの役目、ボーイの役目、なんでもこなすようだった

移動の最中にカートから音声が聞こえてきた。何やら手続きがあるらしい。

「御案内のゴールデンカードをキャッシュボードに差し込んだあと、こちらのパネルにご記帳くださいませ。のちに音声認識の作業も行います」

なるほど、移動の時間にチェックインの手続きを済ませるようだ。これなら待ち時間などもないしロビーで混雑する事もない、又音声認識システムを搭載しているためか?相手が機械と感じる間もなく、会話がスムーズに運び感心していると目の前にエレベーターのドアが開いた。すぐさまカートは希望の階をエレベーターに指示しエレベーターは14階で停止した。部屋までは全くといっていいほど、歩くこともなく楽に到着できた。

部屋に着くと早速、このホテルの利用について、カートよりいろんな制約を聞かされるこになった。このあたりは他のホテルと変わらない。

☆一つ、むやみに部屋をでないこと、移動するときは必ずカートを呼び出して指示する事。移動の際、パネルのホテル内地図を参考にする事。

☆一つ、ホテル内をうろうろしないこと。

☆一つ、すべてオートメーション化しているため自分で何かをしようとは考えないこと、なにかしたいことなどがあれば、カートに言いつけること

☆最後にホテルの重要区域には決して立ち入らないこと。


「結局、部屋と遊ぶスペース内以外では、うろうろすんなってことだな」なんだかすべての行動を監視・規制されているようで、気分的にはよくなかったが、禁止事項以外のどんな要望でも聞くと言うので、その場は納得してカートにはお引き取り願うことにした。また用事があるときに呼べばいい・・・

隣の部屋に向かうと子供たちはすでに大はしゃぎの様子でいろんな設備を試していた。部屋は全部で三つあり、子供部屋と夫婦の部屋は分けられていた。夫婦の寝室は完全防音でできているらしい。

実に奇妙な部屋だった。ベットはなにやらスライムのような素材でできていて、寝る人の体重や体型に合わせて変化するのだ。色はピンクで何か違うものを想像させた。
ベットにはありとあらゆるボタンがあって子供たちはそれぞれを競い合って押してまわった。そのたびにあちこちから香水のようなものは噴射してくるわ、スライムだったベットが堅く変化するわ、トランポリンの様になるわで・・・

とにかく大変だった。しまいには夫婦用の寝室まで探検するありさま・・・、やれやれ、子供の好奇心とは困ったものだ。

妻は?と言えば子供をほったらかしてシャワールームでシャワーを浴びているらしい。なにやら鼻歌が聞こえてくる。シャワールームにも色々な工夫があるようだった。

「おや?このボタンは子供たちには押せないらしいな・・・」
いくつかあるボタンの中に”アダルト専用”なるものもあり、そのボタンだけは大人の認証がいるらしかった。

子供たちを隣の部屋へ押し込め、さっそく敬一はアダルトチェックを外す為の音声認識のあと、そのボタンを押してみた・・・

「ややっ・・・なんだ?これは・・・」ベットの形が変形していく、ぬめりを帯びたスライムが女性の形をとったのだ。足もとだけ固定してあるのは持ち運れたりしないようにか? そう思いながら抱いてみるとほのかな香りがそのリアルな抱き枕からしてきた。(この場合、抱き枕と言って、よいものかどうか?・・・)その香りを嗅ぐとなんだか変な気分になってくる。たぶんこれも政府の策略の一つで、もっと子供を作れってことなんだろうな・・・

このホテルに泊まるたびに人口が増える・・・んーー読めてきたぞ。
枕元のコンドームには穴があいてるやもしれん。そう思っていると妻がシャワー室から出てきた。何故か?うっとりとした目つきになっている。
(ははぁ・・・シャワー室にも何か仕掛けたな

あわてて女性型抱き枕のスイッチを解除して、妻からの誘惑めいた甘えた声から逃げるように頭を振りはらい、その気になりかかっていた気持ちを大急ぎで静めた。

「ににんが4、にさんが6・・・」(頭の中で九九が飛び交った

「いかんいかん・・もう少しで又、政府の策略に乗ってしまうとこだった」

そう、独り言をつぶやいた敬一にはすでに2人の子供がいるのだが、今でも政府の政策にはまったとやや、後悔している。あのころは若かったのだ。
これからは、そうは問屋がおろさない!俺も若くない・・・って訳で、なにやら妖しげな目つきの妻の気分を違う方向へ持っていこうとした。

「おい!ここのホテルもっと探検してみないか?まだ1週間あるんだしとりあえずは、あちこち見て回らなければ。なっ!なっ!」

妻はやや不機嫌そうな顔つきだったが、気を取り直して旦那の意見に従う事にした。

「あ、でも、子供たちはどうするのよ?子供連れで移動するのはもううんざりだわ、だれかベビーシッターよんでもいい?」

敬一も子連れで移動することの大変さを知っているので、その意見には賛成した。幸いこのホテルには優秀なベビーシッターもいるらしく、子供達を楽しませ、遊ばせてくれる。

早速、ベットの上のパネルで担当のカートを呼びつけ、ベビーシッターの手配を頼んだ。子供部屋には子供が飽きないありとあらゆる工夫がなされいて、二人は安心して最上階の「大人のワンダーランド」と言われる施設へカートに乗って移動することができた。大人向けにできている施設だけあって、ありとあらゆる遊びがそこにはあった。カジノ、ディスコ、ソシアルダンス、フィットネスができるホール、カップル向けの遊園地まで揃っていた。お化け屋敷が多いのは(謎)だったが・・・

それでも、最上階の決められた範囲内なら自由に行動し、遊び回ることができたので満足だった全てタダで遊べるというのも魅力だ。

カートはそれぞれの持ち場に戻ったのか?ワンダーランドの中では1台も見かける事が無かった。

妻と独身の頃のようにはしゃぎ回り、高級そうなバーで高いカクテルを飲んでいい雰囲気になったのは夜中の11時も回った頃だった。さすがに遅い時間になったので、子供たちの様子が気になったのか?急に「帰りましょう」と、妻が言い出した。

早速、ワンダーランドを後にして、カート2台を呼びつけてエレベーターの中に入ったのだが・・・突然、妻が叫びだした。

「いけな~い!忘れ物しちゃったわ、すぐ戻るからちょっとエレベーター止めてて

「またか・・・」敬一はそうつぶやきながら以前、デパートで買い物した事を思い出した。(前には5分以上もこうしてまたされたな・・・・)

おもむろにいつものように手をのばし、エレベーターの「開」のボタンを立ちあがって押し続けたまま妻を待った。

そう、いつものように・・・・

。・。・゚★・。・。☆・゚・。・゚。・。・゚★・。・。☆・゚・。・゚。・。・゚★・。・。☆・゚・。・゚。・。・゚★・。・。☆

とたんに警報音が鳴り響き、敬一の乗ってきたR33カートがパネルをチカチカさせながら、あたりかまわず大きな音でがなり立てはじめた。

「規約違反です!!規約違反です!!直ちにあなたを連行致します。」

「え?いったいどういうことなんだ?こんな事ぐらいで・・・」

敬一は焦ってカートから転げ落ち、ここはひとまず逃げの一手だとばかりに非常階段を目指した。

警報はまだまだ鳴っている。

どの階でもパニックになっているようだ。エレベーターは止まり、スプリンクラーは誤作動し、上へ下への大騒ぎになってしまった。各階では泊まり客が我先にと非常階段をめざし大パニック状態!、たちまちソコは人の波であふれかえってしまった。

妻はと言うと、なにが起こったのかわからず。とにかく子供たちのいる14階へと降りようと動いているエレベーターは無いかと探し回っていた。

こんなときにも文明に頼る・・・女とはそういうものだ。

なにせ最上階は156階までありエレベーターの止まった今、下へ降りる事のできるのは、この非常階段だけなのだ。
このことをコンピュータの報告から知った支配人はあわてた。非常階段を使われると非常に困ったことになるのだった。安全性についてホテルは虚偽の申請をしていたからだ。
(役所のやることと言ったら、たいていがそうなのか?とにかく隠すことを先決としたのだろう)もともと、非常階段を使うことを想定していなかったホテルでは、混乱をさけるため、各部屋の鍵を自動にロックし各階では防災訓練の為のサイレンだと放送した。隠ぺい工作をはかる支配人からの指示だった。

先に14階の部屋に到着したのは妻だった。どうにか動くエレベーターを見つけて駆けつけたらしい。しかし、部屋にはがかかっていてどうしても中には入れない
ドアをドンドンたたいてはみたものの、中の様子が分からず途方に暮れていた。敬一が駆けつけた時には半ば半狂乱にさえなっていたのだ。

「あなた!なんでこんなことになってるのよ?」「子供たちはどうするのよ」

俺をみつけるなり、妻は掴みかかってきた。

元はといえば、彼女がいつものように俺にエレベーターを止めさせた事が原因なのに、そんな事とは知らない妻は一方的に敬一を責め立てた。
すでに非常階段を駆け下りてきた敬一には反撃する気力も無かった。とにかくここは何とか解決策を練らねば・・・・」
喧嘩してる場合では無いことを妻に告げ、どうにかして部屋に入れないものかと思案した。結論はコンピュータ管理室に行けば何とかなると判断し、近くをうろついていたカートを一台締め上げることにした。

「ビービー・・・何のご用ですか?ただいまは緊急事態につき、お部屋から出てはいけません。」決まり切った事を何度も繰り返すだけだった。

どうやらあちこちでバグが発生しているようだ。敬一は近くにあった花瓶を振りかざしR44だと名乗るカートに「メインコンピュータ室」へ行くよう指示した。何で花瓶か?って・・・そりゃ奴らは精密機械、花瓶のにはめっぽう弱い

メインコンピューターもこれで脅すつもりだ。

敬一は、部屋が開いた時に子供を連れ出すよう妻に指示すると、すぐにカートに乗ってメインコンピューター室を目指した。

扉には「重要区域」と書いてあった。一瞬カートがはじめに言っていた規約を思い出したが、なんのことない、もうすでに敬一は規約のほとんどを破っている。「こうなったら怖いもの無しだ・・・」そう、自分を奮い立たせメインコンピューターの部屋のドアを開けた。

中で、なにやら機械的な話声が聞こえる・・・

『ちょっと、どないなってまんの?バグだらけやおまへんか?』

『そない言うたかって、どこぞのあほが規約違反したからこうなったんやで』


ドアを開けた敬一はその会話に拍子抜けしてしまった。

「なんで、大阪弁やねん・・・」

コンピューター達はそれぞれマザーコンピューターを取り囲むようにして会話していた。大阪弁になっているのは、音声認識を取り入れている事により、普段なら多様な言語を理解し、会話できるように設定してあるのだが、なんらかのバグが大量に起こったため、その言葉しか話せなくなったらしい。

まあ・・この場はとりあえず情報収集ってことで、敬一はしばらく彼らの会話に耳を傾けることにした。

『なんか偉いことになってもたわー、しかもこんな時に』
『支配人、大慌てやで、今、全部の部屋ロックしてるぐらいやからなぁ』
『なんでも、どこぞのお偉いさんが今日、視察にも来てるとかで・・・』
『偉いさんが部屋を出てへんかったんが不幸中の幸いやで』

『で?非常階段はどうなった?ちゃんと全部排除できたんやろな?』

あ、今、Aからzまでのカートが記憶操作室に次々、客送り込んでるわ』
『そら、えらいこっちゃ あそこの機械壊れてへんかったらええけど・・・

『どないする?あんまし長い間、客、部屋に閉じこめるのもなんやさかい、支配人に報告するか?』
『そやなぁ~まだバグはあるみたいやけど、お偉いさんのいるブロックは何とかなったみたいやから解除するとしよか・・・・』


お偉いさんのいる部屋と言うのは、どうやら14階の子供達が閉じこめられてる部屋の近くらしく、もうすぐ鍵も解除されると言うことなので、とりあえずホッと胸をなでおろした。これで妻から”ヤイのヤイの”言われる事はなくなった。

「さて、これからどうしよう・・・」鍵を解除するという使命?が済んだ敬一はふと考えた。「そう言えば 記憶操作室って言うのがあるようだな・・・」

ホテルの地図にも無いその部屋のことが気になったもんで、さっそく俺はまたもとのカートをその部屋へ案内させる為に捕まえた。

俺を見るなりR44カートは悲鳴を上げた。
「ひぃーーごかんべんを~~~~!!なんでもするさかい、水だけはかけんといてくださいぃぃぃ。」パネルをちかつかせながらブルブルと震えている。
どうやらホテル全部の機械が大阪弁化したらしい。

R44を脅しながら「最重要危険区域」という、看板のかかった、いかにもうさん臭そうな部屋へ到達してみた。中には先ほどまで非常階段でもみ合っていた客達が<楕円形>の怪しげなカプセルに入れられていて近くではR44の仲間とも思えるカートが大量に動き回り、側のメインコンピュータらしきものにといったコードを客たちの入ってるカプセルに急がしげに繋いでいた。他の何台かはスイッチらしきボタンを入れたり、切ったり・・・

その都度、カプセルは光に包まれ、その後、何分かするとそれぞれの客は、何事も無かったかのように自分のカートに乗り込み部屋へと帰って行った。

「ははぁ・・読めたぞこれは、奴等・都合の悪い記憶を操作するつもりだな」
先ほどまでのコンピュータルームでの会話を思い出し、敬一は一人納得するのだった。どうやら、ホテル側は、記憶をすり替えるこの装置で今日あった出来事をもみ消すつもりらしい。敬一も捕まって記憶を消されては大変とばかりに、すぐに自分たちが泊まった部屋へ帰ることにした。

なに・・・規約違反どうのこうのって言われたら、今見てきたことをそれなりの公的機関に告発してやるって言えばすむことだ。

部屋に戻ると子供たちが妻を捜していた。「あっ、あいつ・・・捕まったな・・・」すぐに敬一はピンときたが、記憶を消されるだけなら何ら害もないだろうと帰り支度だけして、妻が帰ってくるのを待つことにした。

案の定、ボーーっとした感じの妻が戻ってきて(おそらく数分は、頭の中が空白の状態なのだろう)すぐにロビーへと降りることにした。
この騒ぎを起こした張本人なので、何か捕まえられて詰問されるかとおもいきや・・・ ロビーのありさまを見て思わず荷物を落としそうになった。

そうなのだ・・・帰り支度の客が・・・あのカプセルに入れられていた客が・・・すべて大阪弁になっていたのだ。

一台のカートが呆れたようにつぶやいた。

「あかん・・・記憶操作のときにバグりよった。」
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